謎解きは世界大戦のあとで

キコニアのなく頃に考察

【ひぐらし令-2】星渡し編の犯人は誰か

衝撃の展開

記事タイトルはネタバレに配慮した。ここで言う犯人というのは、具体的には「鬼隠し」の殺害を実行した人物のことである。鬼熾し編よりも星渡し編の方が推理難易度が低そうなので、こちらを先に片付けたい。

星渡し編の終盤にて、病院にいる梨花が殺害され、喜作が行方不明となる。今回はこの事件について考えるのだが、これはラストの動画での言及が重要な手掛かりとなる。

動画内に「村の守り神の巫女が惨殺!! その意外な犯人」という文字が見える。つまり、この動画の公開時点ですでに容疑者が特定されており、少なくとも一般の視聴者にとっては意外な人物であるということである。

当ブログでは、雛見沢とポラリスの対立を煽っている黒幕が丸竹であるという前提で考察しているが、殺人犯は丸竹ではないだろう。どこぞのフリーライターが犯人だったとして「意外な犯人」というのは違和感があるし、そもそも、彼が捕まってしまっていたら、こんな動画も作れないはずだからである。

犯人はポラリスの人間か?

沙喜子と村人たちはこの事件をポラリスの仕業だと思い込み、さらなる惨劇を起こしてしまう展開となる。

しかし、幹部のカノープスは事件について知らない様子であったし、これは演技には見えない。また、ポラリスの誰かが犯人であったらやはり「意外」ではないし、動画はポラリスを非難するトーンで作られているのだから、その場合、犯人に言及しないのは不自然である。したがってこの可能性は低い。

犯人は公由村長か?

丸竹でもポラリスでもないとなれば、残る可能性は「雛見沢の人間」ということになる。しかも、病院への交通手段が必要であるから、自家用車を持っている大人の犯行である可能性が高い。そのように考えると、容疑者として浮かんでくるのは、車を運転している描写がされていた公由村長である。

村長であれば「意外な犯人」という条件にこの上なく合致する。圭太郎と遭遇した時点で、推定22時前後。そのような時刻に、村長は車を運転してどこかに行こうとしていたのだろうか。

ところが、村長は遅くとも明け方には公由邸に戻っている。梨花の殺害方法は「滅多刺し」ということだから、犯人は返り血を浴びていなくてはおかしいのだが、村長は着替えていないようだし、沙都子が怪しんでいる様子もない。この点で、村長の容疑はやや薄くなる。

犯人は喜作か?

殺人事件が起こって誰かが消えたという場合、まず消えた人物を疑うのが普通の考え方である。

目立たないながら、喜作には頭をガリガリと掻いている描写もあり、他の村人と同じようにおかしくなっている可能性が十分にある。

喜作を疑うもう一つの理由は、ラストの動画にて「オヤシロさまの祟り」が紹介されていない点である。殺された梨花についての言及はあるのに、いなくなった喜作については触れられていない。この不自然さは、「意外な犯人」が喜作であった場合には解消される。この意味で、最も犯人である可能性が高いのは喜作である。

そして犯人が喜作だとすれば、おそらく、父親である村長も無関係ではない。

村長の車には他にも誰かが乗っていた。これが喜作だったのではなかろうか。村長は共犯者であり、車を運転して喜作を病院まで送った。このように考えることで、同乗者の伏線は綺麗に回収可能である。

動機は?

正常な精神状態でないとはいえ、喜作や公由村長が梨花を殺害する動機はあるだろうか。この疑問に対しては、黒幕の丸竹が、次のようなことを吹き込んだと考えておきたい。「梨花ポラリスの味方をしており、雛見沢を乗っ取る工作のために、圭太郎を手先として使っている」。これは部分的に真実を含んでいるため、喜作と口論になった場合には梨花が不利である。

結論

星渡し編では、喜作が梨花を殺害した。村長は喜作の共犯者である。