【Phase1-10】地下研究所はどういう場所か
平らな頭
4人の裏切り者については一応の解答が出せたので、ここからはガントレットナイト以外にも焦点を当てていく。
フィーアの連れの男は奇妙な姿になっていた。額の中心から輪切りにしてしまったのなら、脳が入るスペースがない。これは逆に言えば、ここはそのような姿でも活動できる場所であるというヒントであると考えられる。
どうもフィーアの趣味か何かで、平らな頭にされてしまったらしい。相手の男のセリフはないが、それを嫌がっている様子ではない。
人ならざる者たちの世界
魔女のお茶会へようこそ、とでも言いそうな雰囲気を醸し出すフィーア。
簡単に言ってしまえば、ここは現実世界ではないということであろう。例えばそれは、巨大なコンピュータの中であると仮定してみよう。
仮想空間に移住したのならば、現実には死んでいるのであるし、発見された死体がフィーア・ドライツィヒ本人であっても矛盾はない。
また、物理的にはすでに死んでいるので、研究員が普通の方法で死ぬことはできない。これは他の伏線とも符合する。
尊厳を取り戻す機械
ところが、仮定が正しいとすれば、マリオの機械をどのように解釈すれば良いのかが問題となる。この機械は、現実世界で地震を発生させているように描写されているからである。
普通に考えれば、仮想空間である地下研究所から現実の地球に影響を与えることはできないはず。だからフィーアは、このような機械が完成するはずはなかったと考えているわけである。
ミッシングリンク
ならば、フィーアの言うミッシングリンクとはつまり「現実世界へのリンク」を意味するのではないであろうか。
ミッシングリンクを埋める鍵は、グレイが持ち出していた「叡智」。セシャトは煙に巻くようなことを言っているが、ここでは差し当たり、地下研究所から現実世界にアクセスするための何かであると解釈しておきたい。
セシャトか藤治郎がマリオの手助けをしたと考えるのが自然である。
なお、「取り戻す機械」は仮想空間における幻想描写のようなものであって、実際にはそのような機械は存在しないと考えておいた方が良さそうである。マリオが完成させた研究の正体は、おそらく環境破壊8MSであろう。
結論
地下研究所は、コンピュータの中の仮想空間である。